末梢血幹細胞移植

白血病とは骨髄内の造血幹細胞がガン化して正常な血液が造れなくなる病気。なので何らかの方法でこの細胞を入れ替えてやればいい。

世間一般に知られている骨髄移植ですが、これは骨髄そのものを移植してるんではなく、その中にある造血幹細胞だけを取り出して移植してるというわけ。

ただこれだと採取効率がいい代わりにドナーに対するリスクが高くて、いざ提供する段になってドタキャンなんてことも多いんです。全身麻酔で骨盤に何ヵ所も穴を開けるわけですから、無理もありませんが。

そんなこともあって、実際の現場では、自分の末梢血や他人のさい帯血からの造血幹細胞を移植する方がメジャーです。多分。

そこに、これまで日本国内では中止されていた、血縁者以外の末梢血から採取した造血幹細胞を移植する方法が加わるそうです。

骨髄と違って末梢血内の造血幹細胞は少ないので、効率よく採取するためには意図的に白血球を増やす必要があるわけですが、この時使うG-CSFという薬の副作用が未知であるということや、白血球が増えることで血液が固まりやすくなり、動脈硬化心筋梗塞を引き起こしやすくなるといったリスクはあるものの、骨髄移植よりは圧倒的に負担は軽いわけで、確実にドナーは増えるでしょうね。

これで少しでも多くの白血病患者が救われることを祈っています。